

写真: Hashi photo / Wikimedia Commons(CC BY 3.0)
「ここ、本当に日本海?」――初めて竹野浜を訪れた人の多くが、まずそう口にします。兵庫県豊岡市竹野町にある竹野浜海水浴場は、きめ細かな白い砂浜が約1kmにわたって続き、目の前にはエメラルドグリーンに透き通る海が広がるビーチです。「快水浴場百選」と「日本の渚百選」に選ばれ、水質調査で最高ランクの「水質AA」と判定されたこともある、関西屈指の美しい海水浴場です。
竹野浜の魅力は、海のきれいさだけではありません。浜の西側には、ユニークな形の猫崎半島が突き出し、山陰海岸ジオパークならではのダイナミックな海岸景観を間近に楽しめます。浜辺には、大音量の音楽が流れるような「海の家」ではなく、ゴザ敷きの座敷でのんびりくつろげる昔ながらの「浜茶屋」が並び、どこか懐かしい日本の夏休みの風景が残っています。
さらに、浜のすぐそばには日本海を眺めながら入れる温泉があり、全国的に有名な城崎温泉も隣の駅。海水浴と温泉を一度に楽しめるのも、竹野浜ならではのぜいたくです。この記事では、竹野浜の魅力から海遊びの楽しみ方、浜茶屋の使い方、周辺の見どころ、アクセスの注意点まで、旅の計画に必要な情報をまとめて紹介します。
竹野浜海水浴場の基本情報
まずは基本情報を表にまとめました。海水浴場の開設期間や料金は年によって変わるため、出発前に最新情報を確認してください。
| 名称 | 竹野浜海水浴場(たけのはま) |
|---|---|
| 所在地 | 兵庫県豊岡市竹野町竹野(山陰海岸ジオパーク内) |
| 浜の長さ | 約1km |
| 選定・評価 | 快水浴場百選、日本の渚百選。環境省の水質調査で「水質AA」の評価を受けた実績あり |
| 海水浴期間(2026年) | 7月1日〜8月23日(年によって異なる) |
| 駐車場 | 五社下・中央・今後谷の3か所(海水浴シーズンは普通車1日2,000円、8:00〜17:00) |
| アクセス(電車) | JR山陰本線「竹野駅」から徒歩約15〜20分 |
| アクセス(車) | 最寄りのインターチェンジから約22km・約30分(渋滞がない場合) |
| 問い合わせ | たけの観光協会 0796-47-1080 |
竹野浜が「関西屈指」と言われる理由

写真: Hashi photo / Wikimedia Commons(CC BY 3.0)
関西から日本海側の海水浴場はいくつもありますが、その中でも竹野浜が特に人気を集めるのには、はっきりとした理由があります。
足元まで見える透明度
竹野浜の一番の魅力は、なんといっても海の透明度です。遊泳エリアのほとんどが、きめ細かくさらさらとした白砂で、海藻もほとんどありません。そのため海の中が明るく、少し深いところでも足元の砂がはっきり見えます。「海藻が足にからみつくのが苦手」「海の中が見えないと不安」という人でも、気持ちよく泳げる海です。
遠浅で子どもの海デビューにもぴったり
浜の中央部は特に遠浅で、遊泳エリアのほとんどが大人なら足のつく深さです(潮位によって変わります)。波打ち際でちゃぷちゃぷ遊ぶ小さな子どもから、浮き輪で沖のブイを目指す小学生まで、家族みんなで楽しめます。砂がとても細かいので、砂のお城づくりやトンネル掘りにも最適。公園の砂場とは比べものにならない、さらさらの砂遊びが楽しめます。
白砂のビーチと岩場の両方を楽しめる
白い砂浜が続く一方で、浜の東の端には岩場もあります。シュノーケルで小さな魚を探したり、磯の生き物を観察したりと、砂浜とは違う遊び方ができるのも竹野浜のよいところです。

写真: 663highland / Wikimedia Commons(CC BY 2.5)
猫崎半島と山陰海岸ジオパークの絶景

写真: Hashi photo / Wikimedia Commons(CC BY 3.0)
竹野浜の景色を特別なものにしているのが、浜の西側に突き出した猫崎半島です。緑におおわれた小高い半島が海に向かって伸びる姿は、竹野浜を代表する風景。見る角度によって表情が変わり、浜の東側にある青井浜から眺めると、まるでキューピー人形がお昼寝しているようなシルエットに見えるといわれています。
竹野浜を含む一帯は、ユネスコ世界ジオパークに認定されている「山陰海岸ジオパーク」のエリアです。日本海の荒波や長い年月の地殻変動によってつくられた断崖や奇岩、洞門が連なり、海岸線そのものが「大地の博物館」になっています。猫崎半島の先端に向かうと、白い砂浜とはまったく違う、切り立った崖と荒々しい岩場の景色に出会えます。

写真: Hashi photo / Wikimedia Commons(CC BY 3.0)
海水浴だけじゃない!竹野浜の遊び方
竹野浜の周辺では、海水浴以外にもさまざまな海のアクティビティを楽しめます。泳ぐだけではもったいない、竹野の海の遊び方を紹介します。
ジオカヌー:海の上から絶景を眺める

写真: 663highland / Wikimedia Commons(CC BY 2.5)
陸からは見えない山陰海岸の景色を海の上から楽しめるのが「ジオカヌー」です。エンジン音のない静かな海をカヌーでゆっくり進み、断崖や洞門を間近で眺める体験は、竹野ならでは。ツアーには浜のそばの温泉「誕生の湯」の入浴がついているので、カヌーのあとは温泉でさっぱりできます。夕方の時間帯に参加すると、猫崎半島の日陰を涼しくクルージングできるのもおすすめポイントです。ツアーは事前予約制で、開催日は年によって変わるため、公式サイトで確認してから予約しましょう。
シュノーケリング・ダイビング・遊覧船
透明度の高い竹野の海は、シュノーケリングやダイビングにも人気です。10歳から参加できる体験ダイビングもあり、海の中の世界を気軽にのぞけます。泳ぐのが苦手な人には、遊覧船や、貸し切りの漁船で海岸線を巡る「海キャブ」もおすすめ。海から見上げる断崖の迫力は、陸から見るのとはまったく違います。
海上アスレチック「たけのチックLagooon」
夏の竹野浜には、海の上に浮かぶアスレチック施設「たけのチックLagooon」が登場します。海上を走ったり、跳ねたり、滑ったり、飛び込んだりと、大人も子どもも夢中になれる12種類のアスレチックが楽しめます。入れ替え制で、料金や営業時間は年によって変わるため、現地や公式サイトで確認してください。
愛犬と遊べる「わんわんビーチ」
竹野浜のすぐ横にある青井浜は、夏の期間、犬と一緒に遊べる「わんわんビーチ」として開放されています。愛犬と一緒に乗れるカヌー体験もあり、ペット連れの旅行者に人気です。
昔ながらの「浜茶屋」でのんびり過ごす

写真: U-ichiro Murakami / Wikimedia Commons(CC BY-SA 2.0)
竹野浜の夏の風物詩といえば「浜茶屋」です。大音量で音楽が流れるカフェやバーのような海の家ではなく、風が通り抜けるゴザ敷きの座敷で、ゆったりくつろげる昔ながらのスタイル。浜辺の日よけテントの下にいるより、ずっと涼しく過ごせます。
浜茶屋の使い方はかんたんです。着いたら、まず浜茶屋で場所を確保しましょう。お店の人がカゴを出してくれるので、着替えや荷物をまとめて置いておけます。財布などの貴重品も預かってもらえます。浜茶屋の利用料金には、更衣室、水シャワー、浮き輪の空気入れ(強力なコンプレッサー)、貴重品預かりが含まれていて、温水シャワーも用意されています。家族で行くなら、子どもが遊ぶ様子がよく見える海側の席がおすすめです。
お腹がすいたら、浜茶屋でカレーやうどん、丼もの、焼きそばを。手ごろな値段で食べられ、料金はどの浜茶屋でも共通です。食後は山盛りのかき氷でクールダウンするのが竹野浜の定番。砂さえ落とせば、濡れたまま座敷に上がれるのもうれしいポイントです。浜茶屋の営業時間はおおむね朝8時30分から夕方5時までです。
温泉・周辺スポットと組み合わせて楽しむ
北前館と竹野温泉「誕生の湯」
竹野浜のすぐそばに建つ「北前館」は、海遊びとセットで立ち寄りたい施設です。建物の中にある竹野温泉「誕生の湯」は、窓越しに竹野浜と日本海を見渡せる眺めが自慢。大浴場のほか、露天風呂やサウナもあり、海で冷えた体をゆっくり温められます。館内には、かつてこの地域の発展を支えた北前船の模型などを展示する資料館もあり、竹野の歴史にもふれられます。観光案内所「たけのナビステーション KITAMAE」も館内にあるので、アクティビティの予約や最新情報の確認にも便利です。
はさかり岩:合格祈願の“落ちない岩”

写真: Hashi photo / Wikimedia Commons(CC BY 3.0)
竹野浜から車ですぐ、切浜(きりはま)の海岸にある「はさかり岩」は、2つの大きな岩の間に、別の岩がすっぽりと挟まった不思議な奇岩です。兵庫県の天然記念物に指定されている竹野海岸を代表する景観で、「落ちそうで落ちない岩」として、受験生の合格祈願に訪れる人もいます。竹野浜から車ですぐの距離なので、ドライブの途中に立ち寄ってみてください。
竹野海岸の小さな浜めぐり

写真: Hashi photo / Wikimedia Commons(CC BY 3.0)
竹野海岸には、竹野浜のほかにも、切浜や浜須井など、小さな入り江の浜が点在しています。岩場に囲まれた静かな浜は、竹野浜とはまた違う雰囲気。海岸沿いをドライブしながら、お気に入りの浜を見つけるのも楽しみ方のひとつです。
城崎温泉:外湯めぐりの名湯は隣の駅
竹野駅の隣駅は、浴衣で外湯めぐりを楽しめることで有名な城崎温泉駅です。車でも約15分の距離なので、「昼は竹野浜で海水浴、夜は城崎温泉に泊まって外湯めぐり」という組み合わせは、但馬旅行の王道コースです。→ 城崎温泉の観光ガイド
おすすめモデルコース(1泊2日)
- 1日目 午前:竹野浜に到着。浜茶屋で場所を確保して、海水浴とビーチ遊び。
- 1日目 昼:浜茶屋でカレーや丼もの、食後にかき氷。
- 1日目 午後:ジオカヌーや海上アスレチックで海遊び。カヌーのあとは誕生の湯で温泉。
- 1日目 夕方:浜辺で日本海に沈む夕日を眺める。
- 1日目 夜:城崎温泉に移動して宿泊。浴衣で外湯めぐり。
- 2日目 午前:はさかり岩や竹野海岸の浜をドライブで巡る。
- 2日目 午後:城崎温泉の温泉街を散策して、お土産を探して帰路へ。
季節ごとの楽しみ方
夏(7〜8月):海水浴シーズン

写真: 城崎温泉 西村屋 / Wikimedia Commons(CC BY 2.0)
竹野浜がもっともにぎわうのは、海水浴場が開設される夏です。2026年は7月1日から8月23日まで開設されました。シーズン中は浜茶屋が営業し、浜全体が夏休みらしい活気に包まれます。夏休みの週末やお盆の時期は特に混み合うため、駐車場が開く朝8時ごろの到着がおすすめです。天候や海の状況によっては遊泳禁止になる日もあるため、当日の情報を確認してから出かけましょう。
秋(9〜11月):静かな浜辺の散策と夕日

写真: Nishimuraya Kinosaki Onsen / Wikimedia Commons(CC BY 2.0)
海水浴シーズンが終わると、竹野浜は静かな浜辺に戻ります。澄んだ空気の中で、白い砂浜と猫崎半島の景色をゆっくり楽しめる季節です。日本海に面した竹野浜は、海に沈む夕日も見どころ。夕暮れどきの浜辺を散歩すると、夏とはまた違う竹野の魅力に気づくはずです。

写真: 663highland / Wikimedia Commons(CC BY 2.5)
冬(12〜2月):雪景色と冬の味覚

写真: Hidaka-Nyo / Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)
冬の竹野浜は、日本海側らしい厳しくも美しい景色に変わります。雪が積もると、白い砂浜が雪の白におおわれ、夏とはまったく別の表情に。冬の日本海の荒波や雪景色は、雪の少ない地域から来た人にとって新鮮な体験になるでしょう。冬の但馬地方といえばカニの季節。竹野周辺の宿でも冬の味覚を楽しめるので、温泉とカニを目当てにした冬旅もおすすめです。冬は風が強く冷え込むので、防寒対策をしっかりして出かけてください。
アクセスと回り方

写真: 663highland / Wikimedia Commons(CC BY 2.5)
電車で行く
京都駅・大阪駅・三ノ宮駅から特急で豊岡駅へ向かい、山陰本線の普通列車に乗り換えて竹野駅へ。全体で約3時間です。竹野駅から竹野浜までは、駅前の通りをまっすぐ進み、町なかを抜けて徒歩約15〜20分。荷物が多い場合は、なるべく身軽な装備で向かいましょう。
注意したいのは、駅から浜までの移動手段です。竹野駅の周辺にはタクシー会社がなく、タクシーを使うのは難しい状況です。また、以前運行していた路線バスは2025年に運行を終了しました。現在は、地域の予約型乗合交通「たけの~る」が運行していますが、前日までの予約が基本で、運行日や時間帯にも限りがあります。電車で行く場合は、基本的に徒歩で移動する前提で計画を立てるのが安心です。
車で行く
最寄りのインターチェンジから約22km、渋滞がなければ約30分です。浜の周辺には五社下・中央・今後谷の3か所の駐車場があり、海水浴シーズン中の料金は普通車・軽自動車で1日2,000円(営業時間8:00〜17:00)。夏の週末は混雑するため、早めの到着を心がけましょう。城崎温泉からは車で約15分なので、城崎に泊まって竹野浜まで足をのばすプランも組みやすいです。
訪問前に知っておきたい注意点
- 遊泳情報は当日確認:天候や海の状況によって、海水浴場全体が遊泳禁止になる日があります。たけの観光協会の公式サイトのお知らせやライブカメラで、当日の状況を確認してから出かけましょう。
- 子どもから目を離さない:遠浅とはいえ、場所や潮位によって深さは変わります。小さな子ども連れの場合は、常に目の届く範囲で遊ばせてください。
- 砂浜の熱さ対策:日中は砂がかなり熱くなるので、浜茶屋から波打ち際まではサンダルをはいて移動しましょう。
- 日焼け・熱中症対策:白い砂は日差しを強く照り返します。帽子や日焼け止め、こまめな水分補給を忘れずに。日焼け止めを忘れても、現地で購入できます。
- 駅からの移動手段:竹野駅周辺にはタクシーがほとんどありません。電車で行く場合は徒歩移動を前提にしてください。
- 地震・津波への備え:地震を感じたら、すぐに海から離れて高台へ避難してください。公式サイトでは、災害時の避難場所なども案内されています。
よくある質問(Q&A)
竹野浜の海水浴場はいつからいつまで開いていますか?
2026年は7月1日から8月23日まで開設されました。開設期間は年によって変わるため、たけの観光協会の公式サイトで最新情報を確認してください。
竹野駅から竹野浜まではどうやって行けばいいですか?
徒歩で約15〜20分です。竹野駅周辺にはタクシー会社がなく、路線バスも2025年に運行を終了しているため、徒歩での移動が基本になります。予約型乗合交通「たけの~る」を利用する場合は、前日までに予約が必要です。
竹野浜の駐車場の料金はいくらですか?
海水浴シーズン中は、普通車・軽自動車で1日2,000円です(営業時間8:00〜17:00)。五社下・中央・今後谷の3か所の駐車場があり、料金は共通です。
小さな子どもでも安心して遊べますか?
浜の中央部は特に遠浅で、遊泳エリアのほとんどが大人の足がつく深さです。砂もきめ細かく、海藻も少ないため、子どもの海デビューにも向いています。ただし潮位によって深さが変わるので、子どもからは目を離さないようにしてください。
シャワーや更衣室はありますか?
浜茶屋に更衣室や水シャワー、温水シャワーがあります。浜茶屋の利用料金に、更衣室・水シャワー・空気入れ・貴重品預かりの利用料が含まれています。
竹野浜と城崎温泉はセットで楽しめますか?
はい。竹野駅の隣が城崎温泉駅で、車でも約15分の距離です。昼は竹野浜で海水浴、夜は城崎温泉に泊まって外湯めぐりという組み合わせがおすすめです。
まとめ:日本海とは思えない透明な海で、懐かしい夏休みを
竹野浜は、約1km続く白砂の浜と、足元まで見える透明な海、そして猫崎半島のダイナミックな景色がそろった、関西屈指の海水浴場です。昔ながらの浜茶屋でのんびり過ごしたり、ジオカヌーで海から絶景を眺めたり、温泉で疲れを癒したりと、一日中楽しみが尽きません。
城崎温泉とあわせて訪れれば、海と温泉を満喫する但馬旅行に。駅からの移動手段や遊泳情報だけは事前にしっかり確認して、竹野浜の美しい海を楽しんでください。
参考情報
※掲載情報は記事作成時点のものです。開設期間・料金・営業時間・アクティビティの内容などは変更される場合があるため、最新情報は各公式サイトでご確認ください。


