最上稲荷 観光ガイド|神仏習合が残る岡山の大きな稲荷寺へ

最上稲荷の本殿(霊光殿)
最上稲荷 観光ガイド|神仏習合が残る岡山の大きな稲荷寺へ
最上稲荷の本殿(霊光殿)
神仏習合の姿を伝える最上稲荷の本殿「霊光殿」
写真: 663highland / Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)

岡山駅から西へ車で約20分。のどかな吉備の平野を走っていると、道路の上に、見上げるほど大きな朱色の鳥居があらわれます。この先にあるのが、伏見稲荷・豊川稲荷とならんで「日本三大稲荷」のひとつに数えられる最上稲荷(さいじょういなり)です。

最上稲荷は、名前に「稲荷」とついていますが、じつは日蓮宗のお寺です。正式な名前は「最上稲荷山 妙教寺(みょうきょうじ)」。お寺なのに大きな鳥居があり、しめ縄のかかった神社のような本殿がある――。明治時代の神仏分離のときにも、特別に「神仏習合」の形が認められた、全国でも珍しい場所なのです。

お正月の三が日には、県内でいちばん多い約60万人がお参りに訪れます。インドの建物のような石造りの仁王門、77の神さまがならぶ七十七末社、悪い縁を切って良い縁を結ぶ「両参り」、戦国時代の秀吉の本陣跡など、見どころもたくさんあります。

この記事では、最上稲荷の歴史と「最上さま」の信仰、境内の見どころ、縁むすび・縁きりのお参りの方法、御朱印、年中行事、アクセスまで、はじめての人にもわかりやすく紹介します。

最上稲荷の基本情報

まずは基本の情報を表にまとめました。祈祷や拝観の時間は行事によって変わることがあるので、お出かけ前に公式サイトで確認してください。

名称最上稲荷山 妙教寺(通称:最上稲荷、高松稲荷)
宗派日蓮宗
祈祷本尊最上位経王大菩薩(最上さま)
創建天平勝宝4年(752年)、報恩大師の開山と伝わる
所在地岡山県岡山市北区高松稲荷712
境内の参拝自由(祈祷受付・売店は9:00〜16:30ごろ)
寒松庭9:30〜15:00、拝観料 一般300円以上
御朱印奉納料 各500円以上(祈祷受付)
アクセスJR桃太郎線(吉備線)備中高松駅からタクシーで約5分
電話086-287-3700(代表)
最上稲荷の大鳥居
高さ27.5mの最上稲荷の大鳥居
写真: Yoshio Kohara / Wikimedia Commons(CC BY 3.0)

最上稲荷とは:1200年の歴史をもつ「日本三大稲荷」

報恩大師と八畳岩の伝説

最上稲荷の歴史は、今から1200年以上前にさかのぼります。天平勝宝4年(752年)、報恩大師という僧に、孝謙天皇の病気を治すよう祈りなさいという命令がくだりました。大師が龍王山の中腹にある「八畳岩」で祈りを続けていると、白い狐に乗った「最上位経王大菩薩」が岩の上に姿をあらわしました。大師がその姿を彫って祈り続けると、天皇の病気はぶじに治ったといわれています。

その後、延暦4年(785年)に桓武天皇が病気になったときにも、大師の祈りによって回復しました。これを喜んだ天皇の命令で、今の場所に「龍王山神宮寺」が建てられたのが、最上稲荷のはじまりです。

戦国の戦火と、日円聖人による再興

神宮寺として栄えたお寺でしたが、天正10年(1582年)、羽柴秀吉が備中高松城を水攻めにしたとき、戦火によってお堂が焼けてしまいました。このとき、本尊の最上位経王大菩薩の像だけは八畳岩の下に移され、ぶじに守られたといいます。

慶長6年(1601年)、この地の新しい領主となった花房公が、関東から日円聖人を招いてお寺を再興し、名前を「稲荷山妙教寺」とあらためました。このときに天台宗から日蓮宗へと変わり、今の最上稲荷の基礎がきずかれました。

お寺なのに鳥居がある理由

明治時代のはじめ、政府は神社とお寺をはっきり分ける「神仏分離令」を出し、多くのお寺で神さまに関わるものがこわされました(廃仏毀釈)。しかし最上稲荷は、特別に神仏習合の祭祀の形を続けることが許されました。岡山県内で唯一、廃仏毀釈の被害をまぬがれた場所ともいわれています。そのため今も、鳥居、しめ縄、神社のような本殿など、神と仏がいっしょにまつられていた時代の姿を数多く残しています。

「最上さま」と最上三神

本殿の中央にまつられているのが、祈祷本尊の「最上位経王大菩薩」です。「最上位経」とは法華経のことで、法華経の心をもって人々の苦しみをやわらげてくれる尊い存在、という意味がこめられています。地元の人々からは、親しみをこめて「最上さま」とよばれています。

最上さまは、左の肩に稲の束をかつぎ、右の手に鎌を持ち、白い狐に乗った天女のお姿をしています。稲と鎌は農業を守り、世の中の悪や厄をなぎはらうことを表しているそうです。白い狐は、最上さまのお使い(眷属)です。「稲荷=狐をまつっている」と思われがちですが、狐そのものが神さまなのではありません。

本殿には最上さまのほか、向かって左に水をつかさどる「八大龍王尊」、右に三つの顔をもち、魔をはらって幸せをさずける「三面大黒尊天」がまつられ、あわせて「最上三神」とよばれています。

もともとは五穀豊穣の神さまとして信仰されていましたが、江戸時代には岡山の商人たちのあつい信仰を集め、商売繁盛の神さまとしても知られるようになりました。今では家内安全、開運招福、合格祈願など、さまざまな願いをもった人がお参りに訪れます。

本殿(霊光殿)と祈祷ゾーン

最上稲荷本殿の正面
大きな屋根が特徴の本殿(霊光殿)
写真: Aimaimyi / Wikimedia Commons(CC BY-SA 3.0)

最上稲荷の境内はとても広く、大きく三つの段に分かれています。正面中央の台地は「祈祷ゾーン」、右奥の上段は「文化財ゾーン」、右下の下段は「供養ゾーン」とよばれています。

祈祷ゾーンの中心が、本殿の「霊光殿(れいこうでん)」です。昭和54年(1979年)に建てられた大きな建物で、最上三神がまつられています。公式サイトの初心者向けの案内でも「大きさにビックリ」と紹介されるほどで、正面に立つとその迫力に圧倒されます。お寺の本堂でありながら、神社の社殿のような形をしているのも見どころです。

本殿の前の「御水舎(おみずや)」で手と口を清めてからお参りしましょう。お参りの作法は、お寺らしく手を合わせる「合掌」が基本です。本殿では一日に何回もご祈祷が行われていて、予約なしで申し込むことができます。

最上稲荷の赤いのぼり
境内にはためく赤いのぼり
写真: 663highland / Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)

本殿のまわりには、赤いのぼりがずらりとはためいています。赤は古くから火の色とされ、魔よけの力があると信じられてきました。鳥居やのぼりが赤いのも、そのためだといわれています。

旧本殿(霊応殿)と七十七末社

最上稲荷でいちばん古い建物・霊応殿

最上稲荷の旧本殿(霊応殿)
寛保元年(1741年)に建てられた旧本殿「霊応殿」
写真: 663highland / Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)

本殿の右奥の石段を上ると、文化財ゾーンです。ここに建つ旧本殿「霊応殿(れいおうでん)」は、寛保元年(1741年)に建てられた、最上稲荷でいちばん古い建物です。岡山市の重要文化財に指定されています。2017年から屋根を檜皮でふき替える工事が進められ、2026年に完成しました。

公式サイトによると、この旧本殿の再建には岡山の商人たちが大きな力をかしたことが、まわりの玉垣に刻まれた寄進者の名前からわかるそうです。さらに外側の玉垣には兵庫・大阪・徳島の人の名前もあり、最上さまの信仰が江戸時代に各地へ広がっていったようすを感じることができます。

霊応殿の社殿
岡山市の重要文化財に指定されている霊応殿
写真: 663highland / Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)

77の神さまがならぶ七十七末社

七十七末社への参道
赤いのぼりが続く七十七末社への道
写真: 663highland / Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)

旧本殿のまわりには、江戸時代から信仰を集めてきた「七十七末社」がならんでいます。「美麗」「人気」「愛嬌」など、それぞれの神さまがちがうご利益をもっていて、ひとつずつ順番にお参りしていくことができます。赤いのぼりと小さな社が続く道は、まるで神さまの町を歩いているような不思議な雰囲気です。

七十七末社の社
小さな社がならぶ七十七末社
写真: 663highland / Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)

縁むすび・縁きりの「両参り」

最上稲荷でとくに人気なのが、「縁の末社」での縁の願かけです。ここでは、悪い縁を切る「縁きり」と、良い縁を結ぶ「縁むすび」を、あわせて行う「両参り」がすすめられています。どちらの神さまも七十七末社のひとつで、二つの神さまが力を合わせることで、ご利益が深まると考えられています。

最正位離別天王人間関係だけでなく、病気や悪いくせなど、さまざまな悪縁を切ってくれる神さま。奉納品授与所から向かって左にまつられています。
最正位縁引天王男女の縁だけでなく、仕事や学業、習いごとなど、さまざまな良い縁を結んでくれる神さま。奉納品授与所から向かって右にまつられています。

縁むすびのお参りの流れは、次のとおりです。

  • ① 奉納品授与所で縁結絵馬を受け、願いごとを書く
  • ② まず最正位離別天王にお参りし、今の悪い縁を切るようお願いする
  • ③ 最正位縁引天王にお参りし、良い縁を結ぶようお願いする
  • ④ 良縁撫で石のまわりを、反時計回りに一周してから左手で石をなでる
  • ⑤ 絵馬を絵馬奉納所におさめる
  • ⑥ 最後に赤い「赤潜り鳥居」をくぐって帰る

縁きりのときは、縁切札に願いを書き、縁切撫で石のまわりを時計回りに一周してから札を二つに割り、右手で石をなでます。そのあと必ず縁むすびのお参りもして、白い「白潜り鳥居」をくぐって帰ります。

「縁きり」は相手に不幸をもたらすものではなく、自分にとって望ましくない縁に感謝して区切りをつけ、新しい一歩をふみ出すためのものだそうです。毎月7日(1月をのぞく)には、お坊さんといっしょに縁の末社を正式にお参りする「両縁参り」も行われています。

仁王門・根本大堂と寒松庭

インドの殿堂のような石造りの仁王門

最上稲荷の仁王門
インドの殿堂様式で造られた石造りの仁王門
写真: Reggaeman / Wikimedia Commons(CC BY-SA 3.0)

供養ゾーンの入口に建つのが、石造りの仁王門です。高さ約11m、幅・奥行きとも約12mで、インドの殿堂の様式で造られています。ドームのような屋根をもつ姿は、日本のお寺の門とはまったくちがう独特なもの。昭和25年(1950年)の山火事で前の門が焼けたあと、昭和33年(1958年)に再建されました。門の中には金色の仁王像と白狐の像があり、ボタンを押すとライトアップされます。写真撮影にもおすすめのスポットです。

仁王門のドーム屋根
ドーム屋根をもつ仁王門(国の登録有形文化財)
写真: 663highland / Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)

根本大堂と山門

最上稲荷の根本大堂
明治14年(1881年)に再建された根本大堂
写真: 663highland / Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)

根本大堂は明治14年(1881年)に再建されたお堂で、2006年に場所を移して改修されました。2009年には、この根本大堂など33件の建物が国の登録有形文化財に登録されています。近くには山門や鐘楼、加藤清正をまつる清正公堂もあります。

最上稲荷の山門
供養ゾーンにある山門
写真: 663highland / Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)

岡山県の名勝・寒松庭

寒松庭
龍王山を借景にした名勝・寒松庭
写真: 663highland / Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)

大客殿の前に広がる「寒松庭(かんしょうてい)」は、北の龍王山を借景にした、豪快な石組が特徴の庭園です。2026年3月に岡山県の名勝に指定されました。

いちばん高いところに黒松を背にして立つのが中心石で、その前には水を使わずに滝を表す「枯滝」があります。枯滝の中ほどに立つ大きな石は、最上さまが降り立った「八畳岩」を、その左上の石は報恩大師のもとに降りてくる最上さまを表しています。池にせり出した礼拝石から眺めると、最上さまが降臨する場面が目の前にあらわれる、という仕掛けになっているのです。

寒松庭の石組
最上尊の降臨を表すといわれる豪壮な石組
写真: 663highland / Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)

拝観時間は9:30〜15:00で、拝観料は一般300円以上、学生・団体200円以上、小学生以下は無料です。行事などで拝観できない日もあります。

八畳岩と秀吉本陣跡

本殿の裏山、龍王山の中腹には、最上さまが降臨したと伝わる「八畳岩」があります。最上稲荷の信仰のはじまりの場所で、公式サイトでも参拝コースが案内されています。

さらに境内から山道を約10分登ると、「秀吉本陣(一の丸)」の跡にたどりつきます。天正10年(1582年)、中国地方へ進んだ羽柴秀吉は、備中高松城を見下ろすこの龍王山に本陣を置き、軍議を開いたと伝わっています。黒田官兵衛が水攻めをすすめたのはこのあとのことで、秀吉はのちに石井山へ本陣を移して堤防の工事を始めました。

一の丸からは、備中高松城跡など水攻めゆかりの場所を見わたすことができます。昭和28年(1953年)に建てられた日蓮聖人の像も、ここから境内を静かに見守っています。像の左手にかけられた数珠は、岡山の伝統工芸・備前焼で作られているそうです。途中には、備中高松城の守護神だった妙見さまをまつる妙見堂もあります。

御朱印・お守り・ご祈祷

御朱印は、祈祷受付でいただけます。奉納料は各500円以上です。

  • 妙法:最上稲荷を代表する御朱印。「妙法蓮華経(法華経)」を表します。
  • 最上位経王大菩薩:たくさんの福徳をそなえた最上さまの御朱印。
  • 八大龍王尊:水をつかさどる神さまの御朱印。
  • 三面大黒尊天:三つの顔をもつ福の神の御朱印。
  • 最正位離別天王・最正位縁引天王:毎月7日の両縁参りの参加者だけに授与されます(1月をのぞく)。

日蓮宗のお寺なので、「御首題(ごしゅだい)」を希望する人は窓口で申し出てください。毎月1日の「朔日参り」の日には、限定の「一番御守」や特別な御朱印が授与されることもあります。お守りや縁起物は、売店「幸運ショップ ゆかり」で受けられます。

本殿でのご祈祷は予約なしで申し込めます。また毎月1日は、0時から深夜もご祈祷が行われる特別な日です。1日の朝6時のご祈祷に参加すると、専用の護摩木やお供えのおさがりがいただける特典もあります(1月をのぞく)。

年中行事:お正月・節分・お火たき大祭

1月1日〜15日新春開運大祈願祭。除夜の鐘を合図に始まり、三が日は昼も夜もご祈祷が続きます。
節分の日節分豆まき式。長さ85mの結界廊から、約750人の福男・福女が10万袋の福豆をまきます。三大祭典のひとつ。
節分後の初午の日初午祭。最上さまが八畳岩に降臨した日とされ、この日だけ盗難よけのお守りと招福箸が授与されます。
5月中旬鑽仰茶会。各流派の家元による献茶式が本殿で行われます。
7月第3日曜日八大龍王 夏季大祭。宝珠神輿が本滝の水に打たれる「水の祭典」で、三大祭典のひとつ。
9月15日最上位経王大菩薩年次祭。八畳岩の岩窟と寒松庭が無料で開放されます(正午〜15時)。
11月七五三まつり。11月の一か月間、本殿で特別祈願が行われます。
12月1日・2日お火たき大祭。三大祭典のひとつで、一年のお札などに感謝してたき上げる、最上稲荷ならではの行事です。

アクセス:備中高松駅・岡山駅からの行き方

電車JR岡山駅から桃太郎線(吉備線)で備中高松駅へ。駅から約2km、タクシーで約5分。期間限定で日曜・祝日に無料シャトルバスが運行されることがあります。
タクシーJR岡山駅(運動公園口・西口)から約15km、約20分。
車岡山自動車道・岡山総社ICから約5km、約10分。山陽自動車道・吉備スマートIC(ETC専用)から約7km、約12分。大鳥居を目印に。
飛行機岡山桃太郎空港から約8km、タクシーで約10分。
駐車場周辺に約5000台の民間駐車場あり(有料)。

お正月の三が日や節分などは、周辺の道路が大変こみ合い、交通規制も行われます。この時期は公式サイトで交通情報を確認し、時間に余裕をもって出かけましょう。

県道241号をまたぐ大鳥居
最上稲荷へ向かう県道241号にそびえる大鳥居
写真: Aimaimyi / Wikimedia Commons(CC BY-SA 3.0)

最上稲荷のシンボルのひとつが、県道241号をまたぐように立つ大鳥居です。昭和47年(1972年)に建てられ、高さ27.5m、柱の直径4.6m、重さ2800tという大きさです。2014年に塗り直され、岡山の伝統的な赤い顔料「ベンガラ」の色によみがえりました。車で向かうときは、ぜひこの鳥居の下をくぐってみてください。

モデルコース:最上稲荷をぐるりとめぐる

  • ① 大鳥居をくぐって参道へ(車の場合)
  • ② 参道の門前町で名物「ゆずせんべい」をチェック
  • ③ 御水舎で手を清め、本殿(霊光殿)で最上三神にお参り
  • ④ 七十七末社をめぐり、旧本殿(霊応殿)へ
  • ⑤ 縁の末社で縁むすび・縁きりの「両参り」
  • ⑥ 仁王門と根本大堂を見て、寒松庭で名勝の庭園を鑑賞
  • ⑦ 時間と体力があれば、八畳岩や秀吉本陣(一の丸)まで足をのばす

公式サイトによると、本殿や七十七末社、旧本殿をめぐる基本コースは約30分です。寒松庭や秀吉本陣まで回るなら、2時間ほど見ておくとゆっくり楽しめます。

あわせて訪れたい周辺スポット

  • 備中高松城跡:秀吉の水攻めで知られる城の跡。城主・清水宗治の首塚もあります。
  • 妙玄寺:最上稲荷の高松城支院で、水攻めゆかりのお寺として知られています。
  • 吉備津神社:桃太郎伝説のモデルとされる吉備津彦命をまつる神社。国宝の本殿・拝殿と長い回廊が有名です。
  • 吉備津彦神社:備前国一宮で、同じく吉備津彦命をまつる神社です。
  • 造山古墳:全国でも有数の大きさをもつ前方後円墳。吉備の国の古代の力を感じられます。
  • 吉備路:古墳やお寺、神社が点在する歴史の道。サイクリングで回るのも人気です。

参拝のポイントと注意点

  • 境内は広く、石段や坂道もあります。歩きやすい靴で行きましょう。
  • 寒松庭の拝観は9:30〜15:00です。行事で拝観できない日もあるので、事前に確認すると安心です。
  • 八畳岩や秀吉本陣へは山道を歩きます。雨の日や夕方は無理をしないでください。
  • お正月三が日と節分は大変こみ合います。ゆっくりお参りしたいなら、平日がおすすめです。
  • お寺なので、お参りは柏手ではなく合掌が基本です。
  • 参道の門前町では、名物の「ゆずせんべい」をおみやげにどうぞ。

よくある質問(Q&A)

最上稲荷は神社ですか、お寺ですか?

お寺です。正式名称は「最上稲荷山妙教寺」という日蓮宗の寺院ですが、明治の神仏分離のときに特別に神仏習合の形が許されたため、鳥居や神社のような本殿があります。

日本三大稲荷とはどこですか?

三大稲荷の選び方には諸説ありますが、最上稲荷では、神道の伏見稲荷、禅宗の豊川稲荷、法華経の最上稲荷を三大稲荷としています。

御朱印はいくらですか?

奉納料は各500円以上で、祈祷受付でいただけます。代表的な御朱印は「妙法」です。

縁切りのお参りをしても大丈夫ですか?

縁切りは相手に不幸をもたらすものではなく、悪い縁に区切りをつけて新しい一歩をふみ出すためのものです。最上稲荷では、縁きりと縁むすびをあわせて行う「両参り」をすすめています。

電車で行けますか?

JR桃太郎線(吉備線)の備中高松駅から約2kmで、タクシーで約5分です。期間限定で日曜・祝日に無料シャトルバスが運行されることもあります。

駐車場はありますか?

周辺に約5000台をとめられる民間の駐車場があります(有料)。境内には身体障がい者用の駐車場(4台)もあります。

まとめ:神と仏がともにいる、吉備の大きな稲荷へ

最上稲荷は、1200年の歴史をもち、神と仏がいっしょにまつられていた時代の姿を今に伝える、とても珍しいお寺です。大鳥居の迫力、本殿の大きさ、インドの殿堂のような仁王門、77の神さまがならぶ末社、そして名勝・寒松庭――。一度のお参りで、驚くほどたくさんの景色に出会えます。

商売繁盛、開運、縁むすび。どんな願いをもってお参りしても、大らかに受けとめてくれるのが「最上さま」です。岡山を訪れたら、吉備の平野を見守るこの大きな稲荷に、ぜひ足をのばしてみてください。

参考情報

※この記事の情報は執筆時点のものです。拝観時間、奉納料、行事の日程などは変わることがありますので、最新情報は公式サイトでご確認ください。